6月下旬、第1回とがび実行委員会が行われました。すでに参加作家はほぼ決定していたので、キッズ学芸員がどの作家を担当するのかを、作品資料などやインターネット情報をもとに生徒の希望を重視して決定していきました。生徒も概ね希望通りに決まったと思います。第2回は、信濃美術館学芸員の土屋さんより、学芸員の仕事についてお話を頂きました。
夏休み中から、作家の方が来校し、戸倉上山田の町や学校の様子をみたり、生徒と作品の方向性について話し合ったりしました。3日間滞在し、生徒の都合に合わせて頂いたり、授業や放課後の時間に合わせて、県外から来て頂くなど中学校生活に支障のないように心配りをして頂き、ありがたかったです。作品の方向が決定すると、九月から本格的に活動がはじまりました。万葉プロジェクトでは、千曲川の万葉公園の石碑の鋳金を地域の年配と一緒に活動することになりました。計画では、中学生が年配の方々に教えてあげるというものでしたが、逆に、教えて頂くことばかりでした。また、他のプロジェクトでは、130m廊下をペンギンでいっぱいにしようということでその量の多さに唖然とした生徒たちは、保育園児や小学生にも描いてもらうことにしました。しかし、依頼先で「趣旨がわからない」と言われショックを受けながら戻ってくることもありました。作家からの指示による材料集めをするグループもありました。ハンモックを作るための布団集め、なかなか布団が集まらず、戸倉上山田温泉のホテルや旅館に片っ端から電話をし、ようやくギリギリの状態で集めました。お菓子の箱集めでも、全校放送で生徒に呼びかけました。普段では、経験しない窮地に追い込まれながら責任を果たそうと必死になる生徒たちの姿がたくさんみられました。
なぜ、とがびをはじめて経験した生徒たちがこんなに必死になれたのか。作家という人と出会い、作品を通して話し会い、地域の人から協力して頂いたことで、自分だけでない他の人への責任を感じたからではないかと思います。
看板
万葉プロジェクト
ハンモック
来た人に楽しんでもらわなければなりません。今年は、時間がないことを言い訳にして、 その指導はほとんどできていませんでした。過去のキッズ学芸員は、当日の案内や態度などすばらしいものがありました。今年の生徒たちはどこまでできるだろうか、不安はありました。前日の準備で、作家さんや美術館学芸員さんとともに準備をして、関わる中で、生徒たちはいろいろなことを学ばせて頂いたのだと思います。お客さんに声をかける生徒、作品の解説を丁寧にする生徒、過去のキッズ学芸員に劣らぬ姿でした。希望生徒だけでなく、クラスの全員が参加したキッズ学芸員ですので、態度が思わしくない生徒もいたかもしれませんが、そんな生徒たちも生き生きと活動した場面が必ずありました。2日前とは、全く違うように感じる生徒もいました。聞かれたら、答えなくてはならない状況や準備段階での苦労もあり、生徒たちは話すことができたのだと思います。
終了時刻10分前、入場者数があと少しで1000人に達するという時、1年生、2年生、三年生が数人集まって、1000人目の来場者に拍手喝采、皆で喜びました。その生徒たちも普段は関わりのないはじめて会話する生徒同志です。普段は、隠している中学生の力が発揮された2日間でした。
打ち合わせをするキッズ学芸員